ここまでステマについての概要をお伝えしてきましたが、企業が商品・サービスを訴求するに当たって、ステマは避けるべきでしょう。
ここではステマを行うべきではない3つの理由について説明します。
① 患者さんを欺く行為である
まず第一に、ステマそのものが患者さんを欺く行為である点が理由となります。
医療機関の利益しか視野に入れていないステマは、大きく患者さん目線を欠いている行為と言わざるを得ません。
広告であると明記されていればある程度の距離感を保ち、心構えをしたうえでその投稿や発言を受け止められるでしょう。
ですが広告と明記されていない投稿が実はステマであった場合、患者さんは困惑し、何を信じていいか分からず正しい判断が出来なくなります。
一度でもステマであると認知されてしまえば、患者さんからの信頼を大きく失う事につながります。
その信頼を回復するのは簡単な事ではありません。せっかく月日を重ねて積み上げてきた信頼を水の泡にしないためにも、ステマは行わないようにしましょう。
② 炎上リスクがあり、企業・業界全体の信頼度が失われる
二点目の理由は、ネットやメディア上で大々的な批判を受ける「炎上」リスクがあるためです。
炎上の勢いは強く、医療機関の信用問題に深く傷をつけ、通常の診療に支障が出るでしょう。
炎上が加速すれば、その医療機関だけでなく、医療界全体の不信感が助長される事にもつながりかねません。
実際にステマ騒動として問題となった「ペニオク事件」などでは、ステマを行った事業者だけでなく、業界全体の信頼度が下がる結果になりました。
たった一事業者のステマであっても、業界全体の経済活動に大きく悪影響を及ぼす可能性があるのです。
③ 競合他社にステマを見抜かれ、優位性が落ちる
また仮に一般患者さんが気付いていなかったステマでも、競合他院に暴露される事もしばしばあります。
このように競合他社院にステマを見抜かれれば、敵に塩を渡したようなもの。
既存顧客を競合他院に取られる可能性が非常に高くなります。